『秘密の花園』読書会と秋のガーデニング

9月にある読書会でコラボさせていただくプランツスタイリスト井出綾さんの花合わせの写真です。『秘密の花園』のイベントに使えるような画像をお願いします、と無茶なリクエストをしたところ、綾さんらしい花園が届きました。会場は目黒区にある綾さんのアトリエです。植物に関心のある方も、ぜひご参加ください。リンクしておきます。またまだ募集中です。
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© Ide Aya

✴︎詳細、お申し込みはこちらまで。
バーネット『秘密の花園』読書会

教会の庭の話。
スカイツリーから見れば一目瞭然だが、
「土」と「緑」が極端に少ないまちである。
23区で唯一 JAがないのだとか。
だから、うなぎの寝床状態の敷地とはいえ、
「土」と「木」があるのは、恵まれているのかもしれない。

でも。と続けたくなるのは、管理の大変さを身にしみて感じているから。

この夏は、猛暑と雨続きで、8月中は庭に手が出せずにいた。
この間、庭の木々と雑草は、自由を謳歌し、伸び放題。恐ろしい。
見て見ぬふりをしていたのだけれど、ついに秋に向かって手入れを始めた。

庭といっても、日曜日は駐車場に様変わりするため、思うようには植えられない。
自分の庭とは言えず、やはり教会の庭。
でも、私がほとんど管理人となっているのが現実。
教会の子どもが、
「ヨウコセンセイは、どうしてこんなに植物を育ててるの?」ときく。
あれま。これは、みんなの庭なんだよ、と力説したくなる。
でもまあ、小学2年生の彼はこの庭が大好きで、
夏は何度か水撒きを手伝ってくれた頼もしい助っ人だ。
目くじらをたてるなんておとなげないかな。

庭は道路に面しているので、日焼け対策用のヘンテコななりで作業していると、
いろんな人に声をかけられる。

昨日は、アフリカの人が近づいてきて、教会の礼拝のことなどを聞いてきた。
お互いに怪しい英語でいろいろ話しているうちに、
「同じキリストにある兄弟姉妹ですから手伝います」と申し出てくださり、
断っても断っても、動こうとしない。
ビザまで見せてくれて、ほら、短期宣教師なんですよ、と。

うれしいけれど、庭を整えていくには段階があって、
今はまだ、どうしてもひとりで考えながらやりたいところなのだ。
「庭仕事は私にとって祈りなのです」とかなんとか怪しい英語で言ってみたら、
なーるほど、そういうことか、と理解してくださった。
今度一緒に祈りましょうね、と見送ってほっ。

その前は、近所でボーダーコリーを飼っている人が、
散歩帰りに声をかけてくださった。
わたしは夏にメルを見送ったばかりだから、
ボーダーコリーのあの美しい姿を間近で見たくなって、思わず手を休める。
いいなあ、きれいだなあ。賢そうだなあ。好きだなあ。触りたいなあ。
いろんな気持ちがあふれてくる。
でも、ボーダーさんは距離を大切にする犬種だから、
見るだけにとどめておいた。

本日は、おじさんが立ちすくんで私が落ち葉を掃く様子をじっと見ていた。
こんにちは、とわたしから声をかけると、
「それ、札束 ?」と言う。「タヌキがいないとねぇ」とわたし。
下町暮らしも長くなって、これくらいのやりとりはできるようになった。

下町のガーデニング風景は、こんな感じで過ぎていく。

『秘密の花園』を書いたバーネットのエッセイを読んでいたら、
こんな一節が出てきた。生涯、庭を愛した人だった。

「庭を持っているかぎり、
ひとには未来があり、
未来があるかぎり、
ひとは本当の意味で生きているのです。
ただ地球上のある空間を占めているというだけでなく、
積極的に生きつづけてこそ、
人生は生きるに値するのですから。
未来を望みみる姿勢のあるなしこそ、
二つの生き方の分かれ目だとわたしは思っています」
(『白い人びと』よりエッセー「庭にて」みすず書房から引用)

庭をもっているかぎり、未来がある !


著作の多い井出綾さんですが、この本には私もメルと一緒にちょこっと出演。今となっては、よい記念となりました。
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by puppy_Benji | 2015-09-05 17:49 |